優生思想優生政策出生前診断意見親の思い

オピニオン:当事者の人権を守り、当事者の視点に立った検討を

オピニオン:当事者の人権を守り、当事者の視点に立った検討を
「生まれてくるこどものための医療(生殖・周産期)に関わる「生命倫理について審議・監理・運営する公的プラットフォーム」についての公開討論会-“できる”ことはすべてやっていいのか?“ダメ”だとすれば誰が止めるべきなのか?-」についての疑問と意見

児玉正文  大人になったダウン症者の父親


生命倫理について、多くの問題点があり、その一つに出生前診断があります。

この公開討論会は、公開としているが、どのくらいの人たちがその存在を知っているのか疑問があります。

生まれてくる子どものための医療(生殖・周産期)に関わる問題については、現在政府や国会が責任を持って決めていない状況だと思えます。この問題は、大きな人権問題であり、場合によっては「優生思想」にも結びつくことも考えられます。出生前診断による堕胎が急増していることは、障がい者について社会が否定しているとも受けとめざるを得ない状況です。妊娠した方が診断により堕胎したことにより、長期に精神的な苦痛を伴なう事もあると思います。

出生前診断の運用には、次の視点が重要だと思います。現在、生まれ成長している障がい者自身の人権です。成長して自分の人生を送っている障がい者の人権について検討してきたのでしょうか。もし、検討されているとしたら、どうして現在運用の結論に達するのか私はさっぱりわかりません。したがってこれが検討されているとは、とても思えないのが現在の診断のあり方とその結果だと思います。

政府や国会が全国民的な課題として捉え、検討していないために、今回の討論会にあげられている様々な問題を引き起こし、結果的に、何をやってもいいということになってしまうのではないかと思います。
国や国会は、学会任せにしないでこの問題を国民的な課題として、議論・検討していく事が求められると考えます。

出生前の子どもの権利については、その権利が保障されているように思えません。この点も、親の権利とともに、国と国会が責任を持って議論・検討していくべき重要な課題であると考えます。子どもの権利条約が国連で検討されているときに、障がい者などが求めた「私たち抜きに私たちのことを決めないで」を活かすことが出生前診断のあり方についての検討でも必要です。生まれる前の子どもたちは意見表明ができません。生まれて生活している障がい者の方々の状況を知ることや彼らから意見を聞くことは極めて重要です。

一度始めたら元には戻れないのではなくて、これからどうしていくのか、親や子どもの人生や権利を社会がどう守っていくのかの視点から検討していくべきだと考えます。より重要なのは、生まれてくる障がい者を減らすのではなく、障害者権利条約にある「合理的配慮」を行うことにより、障害者の方々が自分らしく生きることのできる社会を作っていくことだと思います。このような観点で、今後の政府、国会そして本人を含めた関係者など社会全体での検討が必要だと思います。

投稿者:児玉 正文
父親・茨城県ダウン症協会事務局、同県南地区(いきいき)代表、
現農業従事者、こだま農園、
にっこりの森、理事長、http://nikkorinomori.e-whs.net/
日本語教育教師、FBページ、
ポランのひろば http://polan.webchasqui.com/
DSIJ世話人 


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