出生前診断行政記事講演会報告

茨城県阿見町町議会議員研修会で「障害者を巡る現状と課題」の講演

2025年11月4日、阿見町町議海野隆議員(れいわ新選組)のお声がけで、町議会議員研修会で出生前診断の問題について90分ほど講演をさせていただきました。

この会合は阿見町議会の民生教育常任委員会が主管して開催されています。民生教育常任委員会の細田正幸議員(日本共産党)にも事前にお話を聞いていただき、開催の運びとなったものです。研修会にはほとんどの町議が参加されました。

講演会は議会事務局からの百溪の略歴のご紹介のあと、町議会議長野口雅弘議員による会の趣旨説明があり公演が始まりました。パワーポイントを用いたプレゼンを行いました。

 

講演後、この問題について関心を持って、質問も数多く出てきて感激しました。

ご質問の概要は以下のようなことでした。
Q1. 出生前診断をマススクリーニング的に行うことの問題は理解できましたが、なぜダウン症の発見に集中しているのでしょうか。
A:現在行われている政府による妊婦のマススクリーニングは母子手帳交付時に不安を煽るパンフレットを渡すとかHPを用意するなど、予備知識のない妊婦を不安にさせて高額なNIPT検査に誘導する不安商法です。この商法は禁止されています。また、ナチスドイツの時代の障害自社の発見や淘汰は民族の人種改良という意図もありましたが、今日本で進められている出生前診断政策はそういうことではなく、単に検査会社や産婦人科医会などの収益増加のための手段として行われています。試算では年間一兆6千億円が収益となっています。
母親の血液採取とDNA検査である程度わかるので、その簡便さも普及の理由になっていると思われます。

2. ダウン症の子どもたちはとても似た印象を持ちますが、どうしてなのでしょうか。
A:21トリソミーでは目の間、鼻の基部あたりの骨の発達がやや悪いことがあり、似た顔のような印象を与えます。しかし、それぞれ、ご両親に似た顔で同じ顔の人などおりません。私がアメリカに留学した時、研究所の同僚が「日本人ってどうして目が細くてつり上がっていて皆同じような顔をしているのかい。」と聞かれたことがあります。私はその時、私の芽がつり上がっているか定規を持ってきて図って見なさいといったら、いや百溪さんは違うんだけどと引っ込めました。よく知らない、よく見ていないと同じような印象を持つのでしょう。ダウン症の子どもたちや大人の人と会って交流してみてくださいとお話しました。

3. 子殺しの事件が増えているが、その多くの子供に知的障害があることについてどう考えるか。

A:これはまず、30年来のひどい不況で生活苦の背景があることを見なければいけないでしょう。特に母子家庭でその子供が障害を保つ場合、働きに出ることも難しいことがあり、追い詰められているのではないでしょうか。更に消費税なども生活を苦しくさせるもとですから廃止すべきです。児童相談所などの職員数や支援体制の欠如もそういった悲惨な事件を生んでいるので、政治の力でそこを変える努力をしてくださいとお話しました。

その他メモを取っていなかったので、思い出したら追記します。

阿見町の将来は明るい気がしました。

行政機関の主催でこの問題を取り上げたのはおそらく最初だと思います。

私の住むつくば市は「福祉都市つくば」という看板を掲げています。次回の講演はつくば市でしょうか。それとも身体障害をお持ちのれいわ新選組の議員のいる牛久市でしょうか。(Ver.1 2025/11/5 DSIJ事務局長)

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